アースキーパーズインタビュー

Earthkeepers(アースキーパーズ)として活動する著名人の
インタビューを全4回に分けて掲載していきます。

岡部さんは現在、カーデニングや農業とファッションの融合をはかる農作業ビジュアル集団『バリカンズ』を主宰していますが、どんな集団なんでしょうか?

バリカンで頭を刈った輩が田んぼで稲を刈る……というシャレから名付けられた農作業ビジュアル集団です。浦和に畑を借りて農作業をしたり園芸をしているんですが、決して得意ではないので畑遊びの一環で少しずつ頑張っています。下手くそなりに好きな人たちが続けていって、その経験を作業服や道具などのプロダクト制作に繋げていけたらいいなと。そう、ビジュアルの部分も大事なんです(笑)。自分たちが着ているユニフォームもガーデニング用ウェアで、スコップを入れられるポケットが付いていたり、実際に農作業をして必要と感じたら新しいディテールを取り入れたりしています。僕ら自身もアウトドア遊びをしてアウトドア・ウェアの魅力を知ったので、畑遊びをして理想のファーム・ウェアを作っていけたらいいなと思っています。そういう意味で、アースキーパーズという考え方に共感できるんです。

活動のきっかけは何だったのですか?

イギリスで自主的に花の種を蒔いたり草を刈ったりする、ゲリラガーデニングというカルチャーがあるんです。そこでの活動内容を知ったことに影響されています。それと、僕が東京に来て一番感じたのは、土を踏んでいないということ。靴がぜんぜん汚れないんですよ。そこに違和感を感じたというか。

実際に活動されてみて、どんな効果が生まれましたか?

空き地に植物を植えたりしていると、近所のおじさんやおばさんが声を掛けてくれるようになるんです。例えば“その花はこうして育てたほうがいいよ”とか。そんな風に、活動を通じて世代を超えたコミュニケーションが生まれたり、知らない人が奇麗な花を見て何かを感じたりすることは大事だなと。しかも、花も野菜も決して上手く育つものではないんです。どうしたらいいのか調べたり考えたりして、上手く行ったときの喜びや上手くいかない理由や疑問、その両方を知ったり感じることが大事なんじゃないかなと。だから、アースキーパーズのコレクションも、リサイクル素材が使われている事実や、どんな行程で作られているのかということを多くの人が知ることで、その輪がもっと広がっていくような気がします。

ティンバーランドの活動であるアースキーパーズの魅力はどんなところでしょうか?

そもそも、僕がアウトドアのウェアに興味をもった理由は、デザイン、素材、ディテールなど、各箇所それぞれに意味や理由があるからなんです。つまり“機能性”ですよね。それと同じように、自然環境を思うアースキーパーズの考え方やリサイクル素材を利用したプロダクトは、地球で生活していく上で必要な思いと行動が反映されたもの。現代の生活において、モノを作って売って買うというサイクルは必要なことですが、その中で意味があるモノ作りを当たり前のように考えて実行していかないといけないと思っています。それを実践しているのがアースキーパーズですよね。

スタイリストの視点から、アースキーパーズのシューズを上手く活用する方法とは?

やっぱり、使用頻度が高い街中で取り入れることですよね。その最たるものがスーツと合わせることだと思います。アースキーパーズのコレクションには、アウトドアやカジュアルなテイストのものはもちろん、スーツにも合うモデルが展開されているのが魅力。都会生活においても、アースキーパーズのコンセプトを取り入れ得られるのはすごく良いことだと思います。

今後、より多くの人たちが地球と向き合い自然を楽しむためにはどうしたらよいと思いますか?

現代の生活の状況を考えると、徹底的にオーガニックな生活にしていくのは簡単に出来ることではないと思います。だから、自分が楽しめるような活動を見つけることかもしれないですね。エバーグリーン・ワークスという団体は、多摩川のゴミを拾う活動をしているんです。そこでトングやバッグをオリジナルで制作したりしてるんです。ほかにも、仲間のデザイナーさんがゴミ袋までデザインしていたり。そのゴミ袋って言うのが、表面にウサギの絵が書いてあって、縛るとウサギに見える。ゴミ置き場にあると、すごく可愛いんですよ。それって、多摩川のゴミを拾っています!というよりも、ビジュアルを楽しみながらその延長線上でゴミを拾っていますという結果になる。そういう方法が自然でいいなって思いますよね。

地球環境を考えたり、自然のための行動をする上で、入り口としてファッションは有効的なカテゴリーだと思いますが。

そうですね。個人的に思うのは、エコだから、ではなく地球環境についてもっと当たり前に考えるようになればいいのかなと。自然遊びをしていくと、そういうことを考えさせられるし行動したほうがいいなと思うわけですよ。例えば、山登りをしていてゴミが落ちているとすごく格好悪い。地球が汚れるというのはもちろんですが、ビジュアル的に良くないので拾うんです。僕がスタイリストなのでそう思ってしまうかもしれないですが、でも自然の奇麗な景観を見るとその感覚は理解できるはずです。普段から、そういうことを意識的にではなく、当たり前の感覚として捉えられれば良いと思っています。

スタイリスト・岡部文彦

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